- 第9編 「愚国民」
第9編 「愚国民」 平和ボケした愚かな国の民よ ごきげんよう— 今日ものうのうと無為な一日を送っているか? 安全で便利で恵まれた環境の中で流される様に生きるのは さぞ心地の良いものだろう? 食べ物に困ることもなく、雨風凌 […]
- 第8編 「正義の味方」
第8編 「正義の味方」 —己の信念を貫き —悪を懲らしめ —弱きを助け —強きを挫く そんなかっこいい存在に誰もが 一度は憧れたはずだ 男なら尚更な でも、いつしかそんな思いはなくなっていく 馬鹿馬鹿しくなっていく ガキ […]
- 第7編 「不平等な命」
第7編 「不平等な命」 開口一番、冗談の一つも交えず 救いようのない結論に至って申し訳ないが— ——命の価値は平等ではない こんなことを言えば医療従事者や宗教家は その明晰な頭脳や篤い信仰を注いで 大いに反論するだろう […]
- 第6編 「社会人の距離」
第6編 「社会人の距離」 言わずもがな— 仕事における人間関係は社会人にとって 重要なテーマです 仕事の悩みの要因として常に上位にあるこの悩みは 早々解決できるものではありません 上司と部下— 同僚同士— 取引先— さま […]
- 第5編 「幸せのカクテル」
第5編 「幸せのカクテル」 —私はこの時間が好きなのよ こうして誰とも向かい合わず カウンターのグラスと二人きり 昼間の喧騒が嘘みたいに静かで まるで世界の裏っ側に来たみたい この時間が一番幸せ— お酒が入るとついつい […]
- 第4編 「夢は叶わない」
第4編 「夢は叶わない」 ——夢なんか叶わねぇよ 「諦めなければ夢は叶うだとか」 「努力すれば夢は叶うだとか」 そんなもんは全部嘘っぱちだよ くだらねぇ —お前、将来の夢はあるか? いつか叶えたいもの なんでもいいんだけ […]
- 第3編 「伝う言葉」
第3編 「伝う言葉」 ——なぁ、「恋」と「愛」の違いって知ってる? —————— —————— 昔ね、わたしにそんなことを聞いてきた人がいたの わたしがまだ学生だったときのはなし—— その人はなんていうか すごく冷めてる […]
- 第2編 「人は其を天才と呼ぶ」
第2編 「人は其を天才と呼ぶ」 才なき者 が 才ある者 を羨む—— 今も昔も変わらず、哀れで愚かしい 人間の性よの そなたもそうなのではないか? 力ある者をみては 羨み、妬み、憎しみ、あまつさえ崇拝する 自分にできないこ […]
- 第1編 「今日を偲ぶ」
第1編 「今日を偲ぶ」 ——過ぎた時間より残る時間を数えるようになったのは いったいいつからだったかの 不思議なものじゃ 毎日同じように時間は流れているはずなのに 鮮明に思い出せる日々と ぽっかり穴の空いてしまった日々が […]
- 第0編 「詭弁の心得」
第0編 「詭弁の心得」 さて—— 君たちは言葉の危うさについて理解しているかな—— 言葉は自分の意思を伝えるためのもの 言葉はコミュニケーションの手段 そう考えている人も多いだろう でも、それは違う 根本から違う・・・・ […]